12月24日に芝山文化センターで行われた「航空法に基づく空港等の変更許可申請に関する
公聴会」に「郷土の空を考える会」代表、戸村智が公述して来ました。
38人が公述、機能強化の賛成27人、条件付き賛成5人、反対6人でした。
戸村代表の公述原稿を下記に載せてあります。
公 述 書
空港南側の騒音被害住民として意見を述べさせてもらいます。
「成田空港の機能強化策」を強行されたら、騒音下に住む私達は生活できません。
考えてみて下さい。強化策によって、航空機が、20時間もひっきりなしに飛ばされる
環境の中で生きて行けると思いますか?
現実に今も6時の一番機で目が覚めます。これが5時からになったら最悪です。
こんなにひどい環境の空港がどこにありますか。全国を見渡しても何処にもありませ んよ。
全国に在る、ほとんどの空港が海岸近くに造られていて、極力騒音被害が住民に
及ばないようにしています。 そして、飛行時間も、住民の睡眠や生活に配慮し、時間の
制限だって設けてす。
成田は内陸である本質的な欠点を、これ以上広げてどうするんですか。
これまでは、住民が騒音を我慢することで共存して来ましたが、これ以上の騒音は 我慢が
できる範囲を超えます。 一つの地域を例にとれば、空港の南北に、滑走路に挟まれた
谷間地区があります。 NAAは、そこの家屋に対し「風呂や台所、トイレ、洗面所などは
住居として認めませ んので防音の対象外です」と言い、窓だけ防音ガラスを入れて、対策は
「はい」終わり、 ですの対応。その結果は、家の中で50デシベル以上の高い騒音が入って
来ます。そんな状況で今回の「機能強化」では、早朝から深夜まで、右から左からと
50万回 20時間飛行となれば、人権侵害ですよ。AランCランの共用後は「スライド方式」を
運用するということですが谷間地区は全く変わらない。目先の言葉、対策でごまかしても
ダメです。その様な住民無視の「機能強化」は止めて下さい。
一方、世界各国の科学者で構成している世界保健機関(WHO)の欧州事務局が騒音の
勧告値として一日の平均騒音が45デシベルを超えると健康が守られないという環境騒音
ガイドラインを発表しています。この数値は芝山町のほぼ全域で計測される数値です。
そして、WHOは昨年10月、ロンドン大学のスタンフェルド教授がイギリスのヒースロー
空港周辺住民360万人分の医療データを分析した結果、日中の騒音が平均で63デシベルを
超えるような激しい騒音の地区では、脳卒中や心臓病のリスクが、およそ2割 「高くなる
調査結果を報告しました。また、夜間騒音値 L ナイトも40デシベルと更に勧告値を
下げています。
これらの国内外の多くの科学者の研究を無視して、これ以上の騒音や低周波騒音を住民に
浴びせるつもりですか。行政は、一企業の成田空港会社が「機能強化」を求めて来ても、
住民の健康と生命を守るために、何故、WHO の勧告値を守り、体を張って国民、県民、
町民を守らないのですか。
行政は住民が「空港の機能強化策」において、騒音地獄の中でも健康を害さないという
理由を科学的知見をもってハッキリと説明してから事を進めるべきです。
明確な説明が出来ない場合、騒音下住民の健康を担保できないということで、即刻、
「空港の機能強化」を白紙撤回して下さい。騒音で人が住めなくなる環境の町に将来は
ありません。 以上。
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